翻訳されないインディー名作 — 公式ローカライズが無い作品を遊ぶ
個人や小規模スタジオが作るナラティブゲーム、いわゆるインディーADV、テキストアドベンチャー、ナラティブパズルの類は、画面OCR + 翻訳ツールが一番ハマる用途のひとつです。
理由はシンプルで、面白い作品が世に出ているのに公式翻訳が付いていないケースが多いから。
なぜインディーは翻訳されにくいのか
商業ローカライズには費用がかかります。日本語化、中国語化、韓国語化のいずれも、数十万から数百万円のコストになるのが普通です。インディースタジオの予算では、英語以外への翻訳に手が回らない作品は珍しくありません。
ファン翻訳パッチが出る作品もありますが、これはコミュニティの善意に頼っているので、すべての作品に行き渡るわけではありません。「面白いと噂で聞くけど、自分の言語で読めない」という作品が、Steamには相当数あります。
ここに翻訳ツールが効きます。
このジャンルで翻訳ツールが効く理由
インディーナラティブ作品は、典型的に次のような特徴を持ちます。テキスト中心の体験 (読むことそのものがゲームの主要な楽しみ)、画面が止まる (テキストを送る操作で進む、あるいは演出はゆっくり)、UIが整理されている (装飾フォントや凝ったレイアウトより読みやすさ重視)。OCRと翻訳ツールが効きやすい3条件 (相性まとめ) がほぼ揃います。
このカテゴリで試した範囲では、インディーADVの大半はPlaytoで普通に読めました。文字の癖が少ないこと、ダイアログ送りで進むスタイルが多いことが効いています。
どこを探すか
未訳のインディー作品を探す手がかりです。
Steamのレビュー画面で「自分の言語のレビューが少ないけど評価が高い」作品は、未訳の可能性が高いです。レビュー総数の言語比率を見ると判断しやすいです。
itch.io は元々個人開発者向けのプラットフォームなので、Steam以前にここで配信されている作品も多いです。Steam版の有無を確認してから買う作品を選ぶのがおすすめです。
Steamの「短い」「テキスト多め」のタグで絞り込むと、ナラティブ寄りの作品が見つけやすいです。
ジャンル内のサブタイプと相性
ひとくちにインディーナラティブと言っても色々あります。テキストアドベンチャーは相性◎、静的画面 + 大量テキストで最も相性がいい類型です。ウォーキングシムは相性◯、環境テキストが固定位置に出るタイプは安定して読めますが、ボイスありの作品は長文翻訳の限界が出てきます。ナラティブパズルも相性◯、パズル中の手がかりやNPCの会話を翻訳ツールで読む使い方が向きます。インディーローグライク (ナラティブ強め) は相性△、プレイテンポが速いので戦闘中の翻訳は追いきれないことがあります。
翻訳ツールで遊ぶときの心構え
「公式翻訳が無いから諦めていた作品」を遊ぶときは、翻訳精度に過度な期待をしないほうが楽しめます。
AI翻訳は文脈を完全には掴めないので、特に詩的な文章や、複雑な伏線が張られたストーリーは、訳文だけでは意味が取りきれない場面があります。原文と訳文を並べて読み、原文の単語を辞書ポップアップで確認しながら進めるのが、結果的に作品の良さを損なわない読み方になります。
ローカライズが行き届かない名作にアクセスできるようにすること。翻訳ツールが一番有用に効くのはここだと思います。